サピアの言語論 平林幹郎

 図書館から借りてくる。

 サピアの思想についての詳細な考察。
 フンボルト、イェスペルセン、スウィート、ボアズらの思想との学説史的な関係、心理学や人類学、パーソナリティとの関連、言語の普遍性と多様性、ドリフト説などに関する明快な紹介である。
 彼の強みは第一に自らアメリカ・インディアンの言語を調査研究し、生身のデータを得て、そこから理論を確立していったことにある。
 現代ではインターネットで相当の情報がパソコンの前にいながらにして手に入る。もちろんこれは素晴らしいことなのだが、やはり実際に自分の手と足と目で手に入れた情報とそれにもとづく考察は強い。
 自省したいところである。
 
 「言語は人間の意識と深く関わり、言語は常に人間に付随するものである。今後ともサピアの研究成果は言語学界において十分に重視されるであろう。サピアは永遠であると言える。」

 土日切符を買ったので新幹線に乗りまくる。
 しかし新潟方面の天気の大荒れでダイヤに乱れが。