白村江 遠山美都男
昔読んだものを引っ張り出してきた。
この人は綿密な資料批判の結果導き出されたストーリーを物語的に描写するので大変読みやすくスリリングである。
その比較的初期の作品である。
後漢が滅亡して以来中国は分裂状態が続き、その混乱状態は東アジア全体に波及する。
もっと言えばこの時期ユーラシア全体が寒冷化しており、ヨーロッパではローマが分裂したりゲルマン民族の大移動が起こっている。
朝鮮半島では高句麗の勃興、南下から三国時代に入り、日本列島では大和朝廷が統一・集権化を推し進める。
かくしてそれぞれの思惑が入り乱れ、激しい抗争や駆け引きがが展開される。
白村江はそのクライマックスである。
今度韓国に行くときは百済周辺を考えている。
引き続きウォーフも読んでいる。
なかなかでかいことをいいますね、この人は。