仏教もエキュメニカル運動?

 天台宗(総本山・比叡山延暦寺)トップの半田孝淳(はんだ・こうじゅん)座主(ざす)が15日、和歌山県高野町高野山真言宗総本山金剛峯寺を訪れた。天台宗開祖の最澄は晩年、教典の貸し借りをめぐって空海と疎遠になったとされ、両宗派の開宗以来1200年間で初めての公式参拝となった。

 半田座主ら天台宗側の役職員計13人は午前8時すぎに高野山大師教会に到着。空海の生誕を祝う「宗祖降誕会(ごうたんえ)」に出席した後、空海入定(にゅうじょう)の地とされる奥之院を参拝し、真言宗の松長有慶(まつなが・ゆうけい)座主らと歓談した。

 最澄空海は唐(中国)での留学仲間だったが、晩年に最澄が経典を借りようとしたところ空海が拒み、疎遠になったとされる。今回は両座主の親交をきっかけに公式訪問が実現した。天台宗歴代座主の動向などを記した「天台座主記」には、座主が金剛峯寺公式参拝した記録はない。

http://www.asahi.com/national/update/0615/OSK200906150041.html