「常識」の陥穽

 アマゾンから本が届く。まとめて頼んだのに別々のパッケージで二つ同時に。
 

開国への道 (全集 日本の歴史 12)

開国への道 (全集 日本の歴史 12)

 「鎖国」なんていうのは存在しなかった、というのは少なくとも学術研究の世界では相当一般化されつつあるが、そうなると当然「開国」というのはどうなるの、という疑問が出てくる。本書は一次史料を虚心坦懐に検討し、むしろ当時の幕府が積極的な自主外交を展開し、北海道・アイヌ北太平洋へ積極的に進出しようとした「帝国」であったことを明らかにする。他にも民衆の力が強かったことや、大塩平八郎水野忠邦の評価にも新解釈を示す。
 
オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険

オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険

 よく知られた「オオカミに育てられた少女」や「サピア・ウォーフの仮説」には十分な根拠がないとか。巷間に流布する「神話」に切り込む。
 自分は受け売り話をすることも多いが、自分なりの目的意識をもって、できる限り一次資料にもとづいて考えていくことが大切なんだなあ。