斉藤孝の「教育力」

 教育力 (岩波新書)
 とても読み応えのある、生き生きとしたポジティブな本で、多くの人に読むことをすすめたいが、少し気になった点を引用する。
 今日では、研究者としての能力を身につけたという点において、大学院修士課程修了者の教員としてのメリットを認めたあとで、以下のような文が続く。

 ただ、大学院に行く傾向の人がコミュニケーションが得意かというと、これは別問題だ。一般の社会人として通用しにくいタイプの人もいる。その意味では、大学院出が必ずしも、先生に向いている人間かということについて、私は疑問を持っている。 
 p67

 むむむ、あまりコメントはしないことにするが、色々思い当たる節のある人も多いのではないか。