買った本

歴代海軍大将全覧 (中公新書ラクレ (177))

歴代海軍大将全覧 (中公新書ラクレ (177))

 前者はなかなか分厚い。大物の実証派史学者や物書きが書いている。日本海軍の栄光と落日がたどれる。
 軍隊とはもっとも合理性を求められる組織。その成功と失敗からは学ぶところは多い。
 後者はよい。知識あり、常識なし。学者なんてそんなもの。

最後の一つのパラシュートの使い方
 大学恒例の年一回の親睦旅行に教授連が出かけた。
 ところが運悪く、飛行機が火を噴いた。パラシュートは一つしかない。
(中略)
 数学教授は「どんな場合でもパラシュートが開くかを証明できない」と言って断る>
 工学教授はカーテンと歯磨き粉でもう一つパラシュートを作る。
 精神分析学教授はパラシュートの形状が何を連想させるかが気になって断る。
 法律学教授は航空会社に対する訴訟を手伝いながらパラシュート料金を徴収する。
 憲法学教授は「パラシュートを持つのは国民の権利である」と論じながら自分でパラシュートをとって飛び降りる。
 経済学教授は「自由市場の原理にのっとり唯一合理的な行動はパラシュートをとることだ」と言う。
 哲学教授は「本当にパラシュートが存在するかの」と議論する。
 機械工学教授は飛行機のエンジンを見ていられれば満足。
 近代美術論教授はパラシュートにサイフを結びつけ、自分の名前を書く。
 比較言語学教授はパラシュートのマニュアルの言葉をチェックする。(23-4ページ)

 「知」とは何ぞや。